Siv Six at BLACL VEIL
Siva Sixの名前の由来を教えて下さい。
Z:意識的に考えた名前ではなく無意識から出た言葉です。しかし、後になってそれがインドのシヴァ神の意味する破壊というパワーをダンスという行為を通じて具現化するという意味が含まれていることに気が付きました。交錯する折り重なったエネルギーの現れです。
どのようなメッセージやコンセプトがあるのですか?
Z:私達の音楽は私達が感じている様々な感情の反響で人生そのものです。憂鬱、怒り、他セックス、ドラッグス。メディテーション等、私達の実体験を通じて感じた世界を表現しています。
影響を受けたものはありますか?
Z:最も影響を受けた人物は20世紀の魔術師Aleister Crowleyです。それ以外では恐怖や妄想、黙示録の個人的な見解など自分自身を通じて世界をみた様々なことに影響を受けています。
それぞれのアルバムにはどのようなコンセプトがあるのですか?
Z:2作目のアルバム「BLACK WILL」はクロウリーに捧げたものです。コンセプトは私達の中にある倒錯し陰鬱で汚れた魂がテーマとなっています。ニート世代や罪人、薬物中毒者、ドリーマー、敗北者に勝者、プッシャー、壊れたドーリーガールにゴス達。。神の恩寵から見放され打拉がれたもの、そういう暗黒部分に人生のストーリー、運命、意志、最期がる。だから"BLACK WILL"というのです。私達の道、ビジョンはまるで山の置く深く続く長い道のりのようです。そこは毒を含んだ領域で不浄な沼地に援護者達が身を横たえる中私達は探索しているのです。「BLACK WILL」と「RISE NEW FLESH」(1作目)はまるで環のようになっていてそれぞれの要素が混ざりあっています。この2つのアルバムには深い意味があります。これはとてもダーティで非個人的な毒を含んだ暗黒部の現れなのです。一般大衆に受けようとは思っていません。何故なら起こり得ないから。もしSiva Sixの曲や歌詞、ヴォーカル、コンセプト、どれか一つでも心に響くものがある、という人は特殊な限られた人達なのです。
ヨーロッパのオーディエンスについて教えて下さい。
Z:観客はほとんどがフリークスです。Gothics,Metal Heads,Perverts,Strangersなど、多種多様な人達で、イマジネーションに溢れています。みんな社会から逸脱しているけど。Siva Sixのライブには欠かせません。ステージでは私達のエネルギーをできるだけ多く送ったり、反対に有り余ったエネルギーをもらったりできるすごく良い関係だと思う。ライブを楽しんでできるのは彼等のおかげだと思うし感謝しています。
初めての日本でのライブの感想を聞かせて下さい。
Z:本当に素晴らしいショウが出来たと思う。日本のファンのリアクションやイメージが僕らの世界観を表現するのをとても手助けしてくれた。日本で初めてのギグができた事はとてもハッピーです。本当に日本のみんなありがとう。
Yu-Ri:それと改めてTaikiと当日のスタッフのみんなにお礼を言うよ。各々がそれぞれのポジションでプロフェッショナルに動いていた。それは僕らにとってとても重要なことなんだ。
影響を受けたバンドはいますか?
Z:いいえ。もちろん好きなバンドはたくさんあります。DAF,Front242からRozz Williams,Aphex Twin,16 Horsepower,Johnny Cashなど、全てにおいてダークなものを好んで聴きます。サントラでも同じく。でも特別に影響を受けたアーティストはいない。誰もコピーしたくない。Sivs Sixは独自のヴィジョンとサウンドを私達の方法で表現しています。
Siva Sixはとても多くのオーケストレーションを使用していますがそれについては?
Z:私達はChris Antonioと共に創作活動をすることができてとても幸運です。 彼はSeptic FleshとChaostarというバンドをやっています。彼はプラハやギリシャの実際のオーケストと仕事をしており私達の曲のオーケストラアレンジメントを担当してくれています。私の見解では彼は世界的に見ても本当に素晴らしいオーケストラアレンジャーです。ヨーロッパのとても大きいレーベルと仕事をしていいて、X-Boxの新しいゲームの曲を作ったりもしています。Tim Burtonの映画のサントラにも加わったりもしています。
Dead Can Danceも手掛けるJohn Riversの存在はどのような影響がありますか?
Z:1st,2ndアルバム共に彼にマスタリングを担当してもらっていることを誇りに思います。彼はDead Can DanceやClan Of Xymox、Sopor Aeternusなども手掛けています。一度制作段階で彼に「Z,どんな感じにすればいい?」と尋ねられたことがありますが、すかさず「何も言う事はありません。あなたはJohn Riversです。私達の曲に何をすればよいか自分でわかっているはすです」と言いました。またもう一人ギリシャのトッププロデューサーである Dimitri N. Douvrasの協力もとても重要です。私達の過去2枚のアルバムとデモ音源1枚を担当してもらっていますが、彼はいつも助けてくれて本当の意味でのプロデューサーであり、彼なしではSiva Sixは完成されていなかったでしょう。 このようにSiva Sixは単なるバンドではなく、チームとして活動しています。Chris Antonioがオーケストレーションアレンジメンツを担当し、John Riversがマスタリング、Dimitri Douvrasがプロダクションという形式です。 またこのプロジェクトにとって重要なヴィジュアルイメージ部分を担当するアートデザイナーのSeth Siro Antonがいます。彼はParadise LostやCaliban,Heaven Shall Burn,Rotting Christ他数えきれないほどのアートワークを担当しています。 彼は僕らが表現したいシアトリカルなヴィジョン、悪夢を現実のものにします。彼と仕事ができることを誇りに思います。
新しいアルバムリリース予定はありますか?
Z:今リミックスのCDを出す話があって、色んなバンドにリミックスしてもらったもの何曲かと新曲2.3.曲それに映像を含めたものを恐らく2008後半を目処に出す予定です。しましまだ何も完全には決まっていません。今ちょうど所属しているレーベルと各国のでディストリビューションの契約に関することで動いています。彼等はアメリカや日本その他で協力してくれるレーベルを探しています。
ギリシャで日本のバンドはポピュラーですか?
Z:私も多くのバンドを知っていますし、ここ5年位のあいだで日本のシーンはとても大きくなってきた。日本人はとてもハードワーカーで音楽性ももちろん、ルックスも好みです。アンダーグラウンドバンドでいえばDemonoid13やBaal、Blood,Aural Vampireその他色々ありますがとても気に入っています。日本のサウンドはヨーロッパ人には一風変わって聴こえる。でも俺は他と違うストレンジなものが好きです。
ギリシャのゴス、インダストリアルバンド、クラブ・シーンについて教えて下さい。
Z:ギリシャにバンドは数多くありますが、本格的にプロとして活動しているバンドは例えばTaikiも昨日イベントでかけたIambia,Virgins O.R Pigeonsなどがいます。彼等はとても良いバンドでよく一緒にやったりしています。 クラブシーンはとても大きく、毎週金曜日と土曜日はイベントがあり土曜は500人程の集客があります。Club Underworldは毎週400〜500人、Club Darksunは200人、Club Reboundも毎週200人ほど集まります。ニューウェイブバンドのTuxedomoonのライブでは4000人がアテネに集まりました。Diamanda Galasのショウはいつもとても素晴らしいですし、最近ではMarilyn MansonやNoisuf-X,Xotox,Star Industryのライブがありました。シーンはとても活発です。
日本についてもっているイメージは?
Z:日本の歴史、文化、国民性を深く尊敬しています。人間性が高いですし、日本でとてもいいバイブレーションを受けました。一番リスペクトしているのは日本人は非常にハードワーカー/熱心であるという点です。多くを語りませんが偉業を成し遂げます。できればショウの回数と滞在日数を増やしてもう一度戻ってきたいです。
いつもどのように曲作りをしていますか?
Z:どうやって?面白かったのは一番最近作った曲で自分が歌っているのを夢でみて起きたら直ぐにMP3に録音しました。今それをPCで作り込んでて、それとは別でYu-Riも何曲か作ってるし、一緒にやったりその時によって違うけど、以前いたメンバーとも同じようにやってたけどいつもプロデューサーなしで本当にハードな作業です。一曲を完成させるのは。簡単な事じゃないよ。
何か信仰するものがあるのですか?
Z:基本的にどの宗教にも属していません。しかし同時に多種多様な事柄を信じています。最も信仰しているのはアレイスター・クロウリーによるテレマ思想です。しかし基本的には無宗教です。私の好きなアーティストのハーセッドの言葉を借りると「全ては夢でありパラレルワールドである」。あらゆるものを自分で咀嚼してつくり出せばいいじゃないかと思う。私は実際にそうしているし、例えば私はバフォメットを崇拝しています。何故かと言うとバフォメットはギリシャの古代の神であるパンと同じで、その角の意味は人間の自由意志です。知識の力の象徴です。山羊の姿の意味するものは山から山へ往来する自由意志をもった動物であり、誰もそれを止めることはできません。それをバフォメットとして表そうともパンとして表そうとも同じものを意味してしています。元になるエッセンスは同じなのです。知恵であり精神なのです。それは邪悪といわれるものではありません。自分自身に限界をつくるのはやめよう。バフォメットの腕に刻まれた"Solve"と"Coagula"という文字には物事を分解し、再構築するという意味が含まれています。自分自身を通じて。全ては自らの中にあるのです。キリスト教や仏教徒、サタニストなどで枠組みするのはバカげている。
瞑想や魔術などはしますか?
Z:はい、メディテーションもしますし、ライブはまるでリチュアルとも受け取れます。 日常的に瞑想によって助けられている部分が節々にあります。瞑想を行うにあたって一番重要なのはその道の精通者による指導です。魔術について短時間で伝え切るのは難しいですが、短く言えば叡智を得るための方法なのです。一般的に思われているようなものではありません。マジックは精神を解放し内にあるパワーを発見するということなのです。社会の見えない鎖や思考的呪縛全てから解き放たれるために。意志力があれば人は神になることもできるのです。
いつからよのような考えを持ちはじめたのですか
Z:『Wired』というUFOやオカルト記事を扱う雑誌に10才の頃には引き付けられていました。いつからといえば子供の頃からです。(笑)正直に言うと私は常に夢をみていたいのです。最小限の日常と最大限の夢。今こうしてここにいることさえまるで私にとっては夢の一部です。私は現実にここにいるのではなく自分自身のイマジネーション世界を生きているのです。
最期に一言メッセージをお願いします
Z:このインタビューの最後に伝えたいことは、全てにおいて最も大切なものは「LOVE」だということです。Aleister Crowlyが唱えたように愛が法であり全てなのです。(Love is the law, love under will)私達は互いに愛をもって行動すべきです。これは高い次元の意識です。仮に僕らのことを憎む人がいても私達は彼等を恨んだりはしません。なぜなら憎悪は人類で最も低い感情の一つで人間性を矮小にします。意識を低くしてはいけません。人はみな偉大になれるのです。自分自身の意志の下で。